ブラジルのバイク事情

コルコバードのキリスト像

ブラジルの広大な大地をバイクで駆け抜ける――そんな冒険に心躍らせるライダーも多いでしょう。しかし、ブラジルのバイク事情は日本とは大きく異なります。一人旅初心者の方にも分かりやすく、現地の状況をお伝えします。

バイクの普及状況

ブラジルでは、バイクは主要な交通手段の一つです。北部や北東部の地域では、車よりもバイクの数が多い州が増えています。アクレ州では全市町村でバイクの数が車を上回るほど。この背景には、バイクの経済性や公共交通機関の不足が挙げられます。

バイク市場の動向

2023年のブラジルのバイク販売台数は約158万台で、そのうちホンダが約72%、ヤマハが約18%のシェアを占めています。日系メーカーが市場の約90%を占有している状況です。
ホンダの「CG160」シリーズや「Pop110i」、「Biz」などのモデルが人気を博しています。これらのモデルは、ブラジルの道路事情やユーザーのニーズに合わせて設計されており、信頼性と経済性で高い評価を得ています。

無免許運転の問題

驚くべきことに、ブラジルではバイク所有者の約53.8%が運転免許を持っていないというデータがあります。これは約1,750万人に相当します。無免許運転は事故のリスクを高める要因となっており、交通安全上の大きな課題となっています。

バイクの利用理由

ブラジルでバイクが広く利用される主な理由として、以下が挙げられます。

・経済性:バイクは購入費用や維持費が車よりも安価であり、燃費も良好です。
・機動性:都市部の渋滞を避けやすく、目的地まで迅速に移動で
・公共交通機関の不足:地方では公共交通の整備が不十分であり、バイクが移動手段として重宝されています。

安全面での注意

ブラジルでのバイク利用には、以下の点に注意が必要です。

・交通事故のリスク:バイク事故の発生率が高く、無免許運転者による事故が問題視されています。
・道路状況:地域によっては道路の整備が不十分な場所もあり、走行には注意が必要です。
・治安:一部の地域では治安が悪化しているため、夜間の走行や人通りの少ない場所の通行は避けることが望ましいです。

まとめ

ブラジルのバイク事情は、日本とは異なる点が多く、一人旅を計画する際には現地の交通ルールや安全対策を十分に理解することが重要です。経済性や機動性の高さからバイクは多くの人々に利用されていますが、無免許運転や交通事故のリスクも存在します。安全で楽しい旅を実現するために、事前の情報収集と準備をしっかり行いましょう。